力村 真由
建築専攻
古暮研究室
千葉県南房総市に山村留学のための教育・宿泊施設を計画する.計画地の隣には国指定重要文化財となっている石堂寺があり、元々教育やコミュニティの核であった場所へ都心に住む小・中学生を受け入れるための山村留学という要素を付け加え、新たなコミュニティーを築いてゆく. 山村留学の学生のための生活拠点、地域の子どものための学童保育、また、地域の人々が使う子ことのできるレクチャールームや食堂もあり、休日にはマルシェを開催するなど子どもだけにとどまらず、幅広いコミュニティが形成される. 境内という領域の中に無意識的に存在する神聖さや、空間の曖昧さなど、寺院が持つそういった境界を新しい建築に還元し、寺院とまちの中間領域のような建築を設計することで、近づきがたいという寺院の印象を解消し、再び寺院とその周辺に人々が集まりコミュニティの拠点となってゆく.